学校コンサルタント奥田雄一郎がこっそり教える「選ばれる学校」になるためのヒント

コアネット教育総合研究所プロジェクトリーダー奥田のブログです。テーマは主に、教育や学校経営、Web、ICTなど。

こんな学校サイトは嫌だ!学校サイトづくりで陥りがちな【7つの落とし穴】(後編)

こんにちは!コアネット教育総合研究所奥田です。


2回シリーズで、学校サイトづくりについて書いています。
今回は「後編」ですが、「前編」では以下の3つの「落とし穴」をご紹介しました。


1.文字ばかりで写真や図表が少ない
2.掲載されている情報のほとんどが紙の学校案内と同じ
3.知りたい情報にたどりつきにくい


どれも「言われてみれば…」「わかっちゃいるけど…」
といったポイントではないでしょうか。


今回も実は、最新の技術やコンセプトに関することは書きません。


まずは何より「基本」が大事。
ご紹介する「落とし穴」をしっかり埋めた上で、さらなる高みを目指しましょう!


それではさっそく、4つ目の「落とし穴」から紹介していきます。


4.なにが特色なのか分かりづらい


学校サイトの特徴として、紙の学校案内に比べ、
情報がフラットになりがちだという点が挙げられます。


紙の学校案内では、初めのほうのページに
特に伝えたい情報を持ってくることができますが
ウェブサイトだと構造上それはやりづらい。


かといって、完全にカテゴリ化された情報を
整然と配置しているだけでは
「結局、この学校の特色はなんなの?」となる。


では、どうすればよいのか。


例えば、トップページで「本校の3つの特色」といった
ページへのリンクを目出つように貼るのも
少しは効果的でしょう。


けれど、ウェブユーザーの基本的な行動原理は
「自分が知りたい情報を自由に探す」というものです。


いくら「オススメ」されても、それが
自分の知りたい情報でなければスルーされる
可能性は極めて高い。


そこで、私が推奨しているのが
ユーザーが知りたい情報が載っているページの下に
『関連リンク+一言説明』をつける

という工夫です。


例えば進学実績ページを見ているユーザーに対して
国際教育について訴求したければ


「本校は国際系大学・学部への進学が多い」
「それは充実した国際教育の結果」


といった説明を添えて
国際教育ページへのリンクを貼る。


ユーザーが知りたい情報から、
学校として伝えたい情報へ。

ページ間の「文脈づくり」が大切です。


5.スマホだと見づらい


今やスマホタブレットで情報するのが当たり前。
それは学校サイトとて例外ではありません。


実際に私がご支援しているA校さんでは
スマホタブレットからの訪問数が
ついにPCからのそれを超えました・・・!


地域や学校種の違いこそあれ、
他の学校でも似たような状況が起こっています。


要は、変化スピードが早いか遅いかだけの違いだと思います。


そんなわけで、こんなご時世に自校サイトが
スマホ対応していないのは、実にもったいない・・・!


見づらいだけでなく、例えば一時期流行った「Flash動画」など
そもそも一部の機種からだと
「見られない」コンテンツすらあるんです。


たんにスマホ対応をしていないだけで
場合によっては半分以上の訪問者に悪い印象を与えてしまうのは
悲劇でしかありませんよね。。。


けれど、これは防げる悲劇。
まだの場合は、早急に対応してくださいね(^^)


6.受験生・保護者向けのイベント情報が日程順になっていない


細かっ!我ながら細かいのですが「神は細部に宿る」とも言います。
以下、詳しく説明していきましょう。


イベント情報が日程順に掲載されていない場合
ほぼ100%「ジャンル別」になっていると言ってよいかと思います。


つまり「学校説明会」や「オープンスクール」というように
内容の違いに注目して分けられているわけです。


「いやいや、いいでしょ、それ。十分にわかりやすい」


という声も聞こえてきそうです。


でも、やっぱりこれは「落とし穴」なんです。なぜか。


それは、初めてそのサイトを訪れた受験生・保護者の
気持ちになってみれば分かります。


例えば、イベント情報のページの最初に
「学校説明会」の日程が載っていれば
そこだけ見て、自分の予定を確認する人もいるでしょう。


もしその下に「オープンスクール」など
別のイベントの日程が掲載されていたとしても
気づかれない可能性があるわけです。


そんなわけで、私がオススメしているのは
イベント日程一覧をページの一番上に載せること。


そこからリンクで飛んで、詳しい情報を見せればよいわけです。


ちょっとした改善ですので
該当する学校の方はぜひ検討してみてください!


7.「更新されてる感」が薄い


学校サイトにおいて「更新頻度を上げること」は大切です。


受験生・保護者であれば
在校生の日々の様子や入試の最新情報などを目当てに
気になっている学校のサイトを何度も見に来ます。


多くの学校様もそこは分かっていて
ブログやトップページの新着情報は
マメに更新されている場合が多い。


けれど、どんなに頑張って更新しても、それが
訪問した人に伝わっていなければ意味がありません。


例えばブログ。新しい記事を上げても、
それがトップページ上で目立つように「告知」されないと
あまり気づいてもらえないわけです。


これもまた、悲劇・・・!


では、こういった「労多くして利少なし」的な状況を
回避するためには、どうすべきか。


ズバリ!「更新感」を上げればよいのです。


例えばブログを更新すると、その情報が、
記事中の写真と一緒にトップページに
載るような仕組みを導入するのも一つの手です。


さらに、こうやって「更新感」を上げる工夫をすることは
更新情報に気づいてもらうというだけでなく
「学校の勢い」を感じてもらうことにも繋がります。


逆に言えば、「更新感」が薄い学校は、
伝えられることが少ない学校だと思われてしまう。


もっと言えば
「教育活動が充実していない学校」
だと思われてしまう可能性さえあるので、要注意です!


ちなみに、定期的にトップページのメイン画像を変えるのも
「更新感」を伝えるためには有効な手法です。


メイン画像に写真を使っている学校様であれば、
季節ごと、あるいは大きな行事ごとに
それを変えてみるのもよいでしょう。


最近は、校内でトップ画像を更新できる仕組みを
導入している学校様も増えてきています。


一度、制作担当者と相談してみてはいかがでしょうか。



以上、2回シリーズにて、学校サイト改善のヒントをお伝えしました。
参考になる点がありましたら幸いです。


質問や、もっと詳しく聞きたいことなどありましたら
こちらからお問合せください。


それではまた!